蕎麦屋さん

 今回は感銘を受けた蕎麦屋さんについて記します。
大阪に越してきて近所に蕎麦屋さんがありました。
それまでは香川に5年程住んでいましたから、蕎麦を食べる機会がなかったので嬉しかったです。
私一人で用事で出かけた日には帰りにそこで軽くお酒を飲みながら昼食をいただいています。

和食屋さんの雰囲気】
 蕎麦屋さんだけでなく割烹や寿司屋などの和食屋さんは格式高い独特の雰囲気があります。
周りのお客さんも紳士的な男性やおしとやかなマダムが多いような気がします。
割烹は一人で行ったことはないですが、お寿司がどうしても食べたいときなどは緊張しながら店を訪れます。
しかも何度か行ったことがあるお店でも毎回少し緊張してしまいます。
それを乗り越えてでも食べたい!と思わせてくれる美味しい料理とお酒があることは確かです。

【大阪はうどん県】
 大阪は蕎麦ではなくうどん屋さんが多いです。(うどん文化である香川県は通称うどん県と呼ばれますので、敢えて県で)

「うどん・そば」を掲げている店もありますが、ザ・蕎麦屋は少ない気がします。
近所には数件しかないようです。(近所と言っても電車で行く同市内レベルの距離)

【子連れお断り】
 そして老舗であったり格式が高い和食の店では子連れのお客さんをお断りしているところもあります。
それ自体はお店の自由ですし、子どもがはしゃぐことでお店のおごそかな雰囲気に水を差す恐れがあります。
しかしその蕎麦屋の大将は「ウチでは絶対に子連れのお客さんも受け入れる」と言っていたことに感銘を受けました。
それは子どもの頃から蕎麦に触れてもらうことで大阪での蕎麦屋の普及や文化の発展に繋がってほしいという熱い想いが伝わってきたからです。
寿司や蕎麦などの職人さんは何年も修行をして極めるというイメージがありますが、そこまで努力して料理を提供しているのに自分から間口を狭くすることはある意味勿体ない気もしますね。
そういう近い将来だけでなく、数十年先を見て物事を考えられる視点は単純にすごいと思いました。
私も子どもの時は回転ずしやうどん・そばの店しか行ったことがありませんでしたから、馴染みがない分なおさら緊張してしまうのかもしれません。
「子連れに優しくしろ」とか「多様性を受け入れなさい」とか何でもかんでも主張して求めることは反対ですが、今回は蕎麦屋の大将の素敵な心意気に触れて感心しました。
私は大将に育休取得中である話をしたことはありませんが、今度お店に迷惑がかかりにくい平日の昼過ぎに娘を連れていってあげようかなと思います。
すごい無口でまさに職人って感じの人ですから、粗相がないように気を付けて・・・。

育児休業給付金

 今回は育児休業給付金について記します。
給付金についてはグーグル等で検索すると、初回2か月分の給付までに時間がかかって困った!という話をよく見ました。

【給付金支給日について】
 おおよそ3か月から遅い方では4か月かかるとありました。
これは受給者や会社の申請のスピードも関係すると思いますが、さずがに4か月もかかれば結構な貯金が必要になります。
私は当時、初回だけ審査に時間がかかってその後は2か月強で給付されるのかどうか疑問でした。
しかし2回目以降の給付日に関する記事がなかなか見つけられなかったので、私が2回目(3,4か月目)の給付を受けたら記録に残したいと思っていました。

【給付にかかる期間は3か月弱】
 私の場合は会社主導で申請してもらっています。
休業開始が2022年8月1日です。
8,9月分の給付日が10月27日 「支給日数60日 支給率67%」 通知書あり
10,11月分が12月26日 「支給日数60日 支給率67%」 通知書なし
初回給付分の通知書を載せておきます。
本当は2回目も通知書が来てから書きたかったのですが、今回から通知書も会社からの確認もありませんでした。そういうものなのでしょうか。

【育休取得期間は半年までに抑えたいの?】
 さて、支給金額については6か月目まで支給率67%ですので、私の場合305,319円となっています。
働いていた時の手取りより数万円少ないですが、生活するにはほぼ困らない金額です。
しかしなぜ6か月以降は支給率50%になるのでしょうか。
2022年における男性の育休取得率は10数パーセントです。
そして政府はパパ・ママ育休プラス制度など法改正をしてまで育休取得を推進しているいるように見えます。
ところが支給率が50%まで下がれば、私の場合227,850円となりさらに8万円ほど引かれます。
実際はここから住民税が約4万円引かれるので確実に貯金を切り崩す必要があります。
ここまで途中から下がると休業期間は半年間までにした方がいいな、と考える人が多いのではないでしょうか。
実際、ブログ等でも「育休を半年取得した」という方がよく見られます。

【今後の給付金と雇用保険料】
 2022年から雇用保険料は上がる方向に見直されました。
育休だけでなくコロナによる影響が大きいのだろうと想像できます。
では今後、男性の育休取得率がさらに上がったら?
コロナがまだまだ尾を引いて経済活動に影響を与えたら?
インフレや増税金利の上昇などの影響で景気が悪くなり、失業率が上がったら?
毎月数千円で済んでいる保険料は確実に上がっていくでしょう。
そんな厳しい社会で支給率67%は高すぎる!と世論がなれば、給付金自体も最初から50%に減額されるかもしれません。
雇用形態も保険適用を満たさない派遣が増えるかもしれません。
表向きは育休取得推進と良い面だけが映りますが、普通に考えるとどんどん不安な点が出てきます。
明るい未来を描くことさえ難しい世の中で、「異次元の少子化対策」などキャッチ―な言葉ばかりが見受けられます。
私には逆にそれが清々しいほど安心や信用させてくれません。
現行制度としてあるものは最大限活用しますが、あくまで自分の身は自分で守るという姿勢でどうするべきかを考え、そして行動できるようになりたいです。

子どもの習い事について

 今回は子どもの習い事について記します。
子どもを抱っこしているととても愛おしく、この子に何をしてあげられるだろうと考えます。
習い事は自分からやりたいことを言ってくれればそれでいいのですが、4歳の長女はまだ何があるかよくわかっていない時期です。

【自分が子どもの時】
 私は5歳くらいから兄や姉に連れられてピアノと水泳をやっていました。
この時は自分からやりたいと言ったわけでなく、親のすすめで全員習っていました。
おかげで学校の授業はクリアできますし、ピアノは自分で子どもに教えることが出来ます。
特にピアノは音楽の基礎を学ぶ手段であったように思いますし、自分の財産になったことは事実です。
しかし当時の先生はとても厳しく、上手に弾けないと当たり前のように怒って叩かれたりしました。
辞めたいと言い出すこともできず、受験があるからと中学2年の終わりにようやく辞めることが出来ました。
子どもの時はSFCドラクエやGBのポケモンにはまっていましたので、練習せず好きなことだけやっていたいと思っていました。
大人になれば自分の財産ですが、やっている期間は楽しくなくて憂鬱でした。

【子どもには何でもさせてあげたいか】
 将来子どもが困らないように色々してあげたいという気持ちはあります。
役に立つことや大事なことが分かっていると、可愛い子どものために色々させてあげたいです。
例えば英語教育や絶対音感を身につけるためにはなるべく早く触れさせることが大事と言われます。
しかし最近は親主導ではあまりやらない方が良いと考えています。

子どものうちは親の愛情は何となく理解できても、「あなたのためだから」と言われる親の心情はあまり理解できないでしょう。
月から金まで習い事をしていたり土日にしている忙しい子もいるでしょうが、どこかで子どもが躓いたり好きじゃなくなったりして立ち止まったとき、何でこんなにつらいことをしているんだと親に対して怒りや不信感を持たれそうです。

【無理に良い教育を受けさせない】
 教育方法は卓球の張本選手、競泳の池江選手、将棋の藤井棋士、東大生を育てた親がやってきたものなど話題になるものがたくさんあります。
しかしそれぞれの分野で結果を出している人たちがたまたまそういう教育を受けただけであり、素質はみな違うわけだから全員がうまくいくわけではないですよね。
公文に連れて行ったらたまたま算数が好きになるかもしれませんが、子どもにとって逆にその時間が苦痛になる場合もあります。
さいころから始めるというのは一つのアドバンテージかもしれませんが、私は子どもが興味を持ってくれるまで何もやらせないでおこうと思っています。

【環境は選んであげられる】
 しかし自分がやりたいことを見つけやすい環境に置いてあげることはできます。
色々な場所に連れて行ってあげる中で、学校の先生やケーキ屋さん以外にもたくさんの職業があることを知ってほしいです。
通っている幼稚園は子どもに様々な体験をさせてくれますし、近くにもスイミングやECC、体操教室といった習い事の場がとても多く、幼稚園が終わった後に幼稚園バスでそのまま送迎してくれたり、園を通してもかなり情報を流してくれます。
家賃相場がけっこう高めの地域で生活はきついのですが、地域的に教育に力を入れている方が多いのだと思います。
楽しそうに幼稚園に通っている子どもを見ると、あれこれ先に習わせるより自分で何か興味をもつまで待ってあげようと思っています。(今はパズルや折り紙に夢中です)
そのうち友達と一緒にここに行きたい!とか言ってくれれば、その時は笑顔で精一杯応援してあげようと思います。

子どもの騒音問題について

 今回は子どもの騒音問題について考えていることを記します。
長野市における市が管理する公園が18年間にわたる一軒の苦情により廃止を決定したというニュースを受けてです。
当事者でもない人間が議論するべきでないような風潮もありますが、一般論や自分の考えだけまとめます。

【自分が子どもの時】
 私は30年近く前に九州の田舎で過ごしていましたが、同じように近所の公園でボールで遊んだりしていました。
そして3m近くあるコンクリート壁を超えて民家の庭にボールを入れてしまい、こそこそ取ろうとしてご主人にめちゃめちゃ怒られた記憶があります。
またあるときは駄菓子屋で買ったPバク(←と呼んでいた)をコンクリート壁に叩き付け、次の日学校で担任に怒られたりしました。
(PバクはBB弾より2回りほど大きいカラフルな球で、強い衝撃を与えるとかけっこの時のピストルのような音が出ます)
担任は当たり前のことが出来ないとすぐ怒るとても厳しい人で、怒られては正座させられたりしていました。
しかしそんな担任が翌日に改めてみんなの前で話してくれたのは、自分も小さいころそんなことやってたからあんまり怒れない、という趣旨の話をばつが悪そうにしました。
住民からの苦情で一度は叱ったのでしょうが、そんな風に言われるのは初めてだったのでびっくりしました。

【一般的に子どもは迷惑をかける】
 誰しも子どもの時は親や先生や近所の人に怒られたことがあるでしょう。
例え今の社会情勢がどんなに厳しく世間が不寛容になっているとしても、子どもの居場所を排除する動きは反対です。
もともと私にとって子どもはうるさくわがままで嫌いな存在でした。
そして自分の子どもには他人に迷惑をかけないよう、間違っていることは繰り返し言い聞かせていました。
でも何となく気づいてしまったのですが、子どもはそんなに理解できていない、どんなに言い聞かせても迷惑をかけてしまう生き物だということです。
他人に迷惑をかけてしまったら親である自分が誠実に対応すればいいだけであり、迷惑をかけないようあれこれ詰め込んでしまうのは「失敗することは許されない悪である」と、これから呪いとなって子どもに背負わせてしまうと考えています。
程度は難しいですが、ある程度言い聞かせて様子を見るようにしています。

【一軒の苦情というインパクト】
 さて、件の公園についてですが、何ともインパクトのある見出しでその人がおかしいと誘導されているようです。
苦情を言っているこの方が迷惑を受けていることは違いないでしょう。
しかしいくら地域のつながりが希薄になった現代でも、他の家庭はどうだったのでしょうか。
うるさいけど、しょうがないよね。
うるさいけど、子どもだし我慢するか。
うるさくないよ?
部外者の自分には本当のことはわかりませんが、少なくとも廃止になることで居場所を無くす子供たちがいます。
苦情を言ってきた方や役所の経緯説明は所詮大人の話。
役所には子供たちをフォローする策を講じてほしいと思います。

【性質は変わらない】
 人は自分の性格は変えられると思いますが、根っこの部分にある性質は難しいと思っています。
今回の当事者である子供たちが何を感じ、どう受け止めて大人になるのか。
私だったら大人を信用しなくなり、自分が良ければそれでいいという考えになってしまうと思います。
私はPバクの話を先生に打ち明けられることで、その厳しい先生を少し受け入れられたような気がします。
誰しもが人に迷惑をかけて大人になりました。
私は今回の子供たちが、「損得や自分さえ良ければそれでいいという考えは、自分を守るためには仕方のないことだ」という風になってしまうと、他人事だけどやるせない。

復職後のキャリアについて

 今回は復職後のキャリアについて考えている事を記します。
育児休業明けの部署ポジションではなく、今後2,30年働くであろう中で将来どうありたいかということです。
これは育休期間中に何度も自分と向き合い、様々な角度から考えています。

【自分の立ち位置】
 現在の建設会社(主な業務は製造業であり、私は作った製品を現場に納める工事部勤務)に入社した20代の頃は、いわゆる昔の建設業のイメージどおりでした。
夜遅くまで毎日残業、夜勤あり、基本土曜日勤務、荒っぽい言葉での指導等、仕事を覚えるまで趣味を楽しんだりする余裕がない日々でした。
将来を考える余裕もなく、自分がどうなりたいかの目標に向かうというより日々の業務に追われて精一杯という感じです。
そして30代に入り、会社の中での自分の立ち位置が分かってきます。
横の並びでも誰が将来ラインの管理職になり、その下に誰が付くのか・・・
私は有名大学卒の肩書もなく、工事部以外での勤務がほとんどなく、現場での実績や評価も並みであり、そして自分自身が望んでいないこともあり、部長や役員へつながるラインに乗ることはあり得ません。

【現状維持でいいのか】
 現場監督は職人ではありませんから、その道を極めれば良いというのは違うと思っています。
建設業は人手不足であり、現場希望であれば恐らく仕事はどこでもあるでしょう。
例え自社を追われても、転職して同業で働くことはできるはずです。
30手前までは転職を促すスカウトの手紙がたまに会社に届いたりしていました。
そういう意味では今の施工管理業務を極めればよいという考えもあるかもしれません。
しかし今の職種はあまりにデメリットやリスクがあります。

・現場ごとに単身赴任を繰り返し、関西を離れると家族と会えるのは月2回程度となる
・家庭の事情で単身赴任ができなくなった場合、工事部での仕事は難しくなる
働き方改革とはいうが体力勝負の面もあり、事業が大きいだけにストレスも大きい
生活習慣病などで体調を崩すと仕事ができない(高所作業ができなければ不適)
・会社の方針で工事部がなくなることも考えられる(会社のメインは製造業)

例を挙げるとキリがないですが、最も大きいリスクは現場で重大事故を起こした場合、現場代理人は罪に問われる可能性があるということです。
これは大いにあり得ることで、労働安全衛生法に違反があると認められた場合、執行猶予付あるいは懲役刑もあります。

【バランスのとれた人でありたい】
 現場で第一線を張り続けることはとても大変であり、リスクがあります。
しかしながら10年以上現場を治めてきた自分が今から他部署を経験できるということは難しいでしょう。
仮にいろんな資格を取っていても、30代後半の人に一から教えるのも大変です。
ジョブローテーションという言葉がありますが、若いうちから様々な部署で経験を積むことができるのは人的な余裕のある会社や将来会社を背負って立つ人だけのように思います。
20代のうちにもっと将来のことを考えて部署異動の希望を出すことが出来ればよかったのでしょうが、忙しかったとはいえ考えることを止めてその一歩を踏み出せなかった自分の責任です。
適材適所といえば響きがいいですが、所詮会社の都合であり、会社としては手間を掛けて個人のスキルの幅を広げる必要があまりないのかもしれません。

【今できること、将来できるかもしれないこと】
 しかし自分の将来を考えているのに、何もできることがないではさみしいです。
自分の置かれている環境でできることは何か、もう一度考えました。
現場はほぼ全ての部署の力を借り、バックアップを受けて最前線で活躍する部署です。
40手前になれば現場所長として自分の現場の予算を組んで管理するようになります。
予算管理するということは営業部とも密接に関わります。
追加工事や設計変更では取りこぼしなくお客さんから上積みしてもらうために営業と一緒に動きます。
工場製作では工場製作計画書に沿って行い、製品の工場検査に立ち会い、製作課や検査課が作成した検査報告書を理解して客先に報告しに行きます。
日々の安全管理では安全部のパトロールを受けたりします。
施工計画書や設計計算書を作成する計画課、設計課も頻繁に打合せします。
各業者からの請求書処理は経理部、日常的な会社からのアナウンスは総務部です。
こうやって書き出すと、自分の現場を持つことが出来れば広く浅く他部署の業務に触れることができそうですね。
一時的に現場業務が出来ない状況に陥ったとしても、全く関わりのない部署にヤドカリするということはなさそうです。
しかし所詮浅い知識であり、未経験です。
半年くらいならいいでしょうが、退職するまでの20年以上をいきなり他部署に決まるとなると厳しいかもしれないです。
今の部署でそのまま頑張ることも必要ですが、将来に備えて出来ることがまだ何かありそうです。
自分の理想とする「バランスのとれた人」であるために、もう少し自分のキャリアについて考え続けてみたいと思います。

テレビ番組と言語化するという事について

 今回はテレビ番組について日頃思っている事を記します。
育児休業中のテレビということで、ほぼ観ているのがNHK Eテレです。
子どもを幼稚園に送り出す8:40くらいまで、一通りの教育番組を観ながらご飯を食べたり準備をしています。
4歳と0歳なので、二人ともが全ての番組に興味を持つわけではありませんが、時計の役目も兼ねてテレビを流しっぱなしです。
おかあさんといっしょ」 「みいつけた!」 「ピタゴラスイッチ」などですね。

【番組のコンセプトと制作指示】
 番組を制作するためにはそのコンセプトを明確にし、それに沿ってコーナーや演出を企画したり出演者を決めるでしょう。
そしてその制作コンセプトは視聴者である私が番組を観て、感じたり学ぶものから逆算して推定することができるはずです。
えいごであそぼ」や「おかあさんといっしょ」などはわかりやすいでしょう。
しかし「みいつけた!」はどのようなコンセプトでどう指示を出しているのか観ながらよく考えます。
チャレンジが出来た子をみつけたり、隠れているコッシーをみつけたという企画は理解できます。
しかし理解しにくい点が多すぎます。

・主人公がイスであり、イスを絡めた企画が多い
・イスとサボテンのキャラと一緒に女の子が番組進行している
・別枠でオフロスキーというお風呂が好きな謎の愉快なおじさんがいる
・独特な視点の歌詞が特徴である歌が流れる

この辺の要素を番組開始当初から盛り込んで企画して、こんな番組にしたいんだ!と明言できるものなのでしょうか。
まわりの制作スタッフもどんな番組なんだ?何でイスなの?となるであろうはずが、しっかり理解を得て同じ方向を向いて制作できるのでしょうか。

【専門外の仕事をする】
 ピタゴラスイッチの企画は同じような番組も観たことがなくて面白いです。
身の回りにある装置などの仕組みを考える中で想像力を養う、論理的な思考力を育むといった感じでしょうか。
しかし思い切り数学的であり、理系分野のコンセプトであることに考えさせられます。
制作やテレビ業の方が文系のイメージが強いためです。
専門家に制作や監修してもらっても、それを良しとして最終判断するのは自分です。
業界でニッチなものについて、それを企画して周りを巻き込み、納得させることのできる人はすごいと思います。
競合がいなければナンバーワンになれますが、共感や評価を得られなければ何物でもないですから。

【優秀な人とはどんな人か】
 優秀な人とはどんな人かと聞かれたら、私は「言語化できる人」であると答えます。
一見理解しにくい特徴的なコンセプトや他に前例の無いものを作るには、一緒に仕事をする人にそれを明確に説明できなければなりません。
頭の中にあるアイデアや想いを言語化して相手に伝える、イメージしているものを言葉で伝えられる、それができる人は専門外の分野でも相手に自分の意思を伝えて形にすることができるでしょう。
番組は企画だけでなく、主題歌や予算など様々な分野の仕事があります。
全ての業務を自分でする必要はなくても、こうしたいと伝えて打合せやとりまとめをする必要があります。
それを経て一つの番組を作り上げるプロデューサーは大変優秀な方なのだろうと思いながら観ています。

【自分に必要なスキルとして身につける】
 毎日ぼんやりテレビを観ながら言語化できる能力は必要であり大切だと考えるようになりましたが、昔からこの手の事は苦手でした。
自分の事わかってもらうのは難しいし面倒だ。
誰かがおかしいと思うことをしていたら、説明して諭すのではなく関わらないように自分が避ければよい。
学生の時は国語の勉強意欲は低く必要ないと思っていましたが、勉強していたら変わっていたのかなぁ・・・。
私は現場監督であり職人ではありませんから、専門分野に特化すれば良いということはないです。
今後私が仕事で求められる能力として、管理職に向けても必ず必要になるでしょう。
毎日テレビを観ながら、「この人はどういう思いでこの番組をつくったのだろう」とか、「どのように伝えたらこんな映像を作ってもらえるのだろう」等、自分だったらこう伝えるだろうと考えながら、これから日々言語化の訓練をしながらテレビを楽しもうと思います。
わざわざ日記でなくブログに綴ろうと思ったのも、見てくれる人がいて、その人に少しでも内容が伝わるように書けるようになりたいと思ったからなので、自分で決めたことを忘れずに続けていきたいです。

賞与と労働組合について

 今回は育休中の賞与と労働組合について日頃思っている事を記します。
先日、冬のボーナスが無事に支給されました。
育児休業期間中の賞与は賃金と見なされないため、給付金の受給に影響はありません。
受け取ったときは少し戸惑いましたが、給付金の日額を決定するときも賞与は考慮されていません。
今回は社会保険料は免除されていましたが、源泉税と雇用保険は引かれていました。
(年末調整でちゃんと還ってくるのだろうか・・・?)

会社のスマホ労働組合から支給実態調査に関するメールがあり、せっかくなので日ごろ組合活動に関して思っていることをまとめてみようと思いました。

労働組合の活動】
 私は組合執行員の経験はありませんが、勤め先の労働組合の活動は主に以下の内容が多い印象です。

・労働条件に関する交渉
春闘における賃上要求と並列要求(福利厚生)
・賞与支給額の交渉と実態調査
・組合員同士の交流イベント開催

今回はとりあえず賞与に絞って書き出したいと思います。

【賞与の要求金額】
 賞与の時期になると「組合員平均でいくら要求したら良いと思うか」等のアンケートが組合から届きます。
アンケートは毎回ほぼ同じ質問項目で、みなさんほぼ同じ回答です。
アンケート結果は集計して公表され、最終的に組合の方で要求金額を提示します。
このアンケートの結果は無記名ですが、設定した金額とその理由について全員分見ることができます。
そして支給後には会社が公表している算定に基づいて支給されているかの実態調査があります。

【財務諸表を読む】
 さて、賞与はボーナス、つまり会社の利益が多いときほど支給額を大きくすることができそうです。
会社が公表している財務諸表を読むことができれば、会社の経営状況について客観的に評価することができるでしょう。
繰越利益剰余金が多いから株主だけでなく組合員にも還元してほしい、というのは建設的な要求のように思います。
明確な数字で示されているものであり、要求額の根拠としても正しく説得力がありそうです。
組合員にアンケートとして希望金額を聞くことはいいでしょう。
しかし前述のとおり、建設業の理系分野専門職の多くの人は何を根拠にいくら要求をすればいいのか全くわからないです。
なので安定的支給を目的として必然的に前回と同額かそれ以上を要求する人が多いのだと思います。

【いつまでも右にならえでいいのか】
 10年以上同じ会社に勤めていますが、このような議論は一度もありません。
組合員の安定して豊かな生活を守る活動であるはずなのに、いつも「去年の・・・を参考に」で終わります。 
組合執行部も通常業務のこなした上で活動しているので大変なことはわかります。
しかし変わりゆく労働環境(コロナ禍でも大きく変わりました)や増税などで厳しくなる日々の生活の中で、本当に今のままで良いのでしょうか。
会社から同額も拒否されるようになった時、組合はそれを飲むのでしょうか。
頑張ったんでボーナスたくさんくださいよ!と言っても「技術者なら数字で示せ」と返されるでしょう。

【それぞれの専門分野を生かした組合執行部にしてほしい】
 組合員はほぼ全員強制加入で千人弱いますから、技術職だけでなく経理や総務の人もいます。
組合執行部に様々な部署の人が偏りなく配置され、自分の知識を生かした議論ができれば、お互いの知らない部分を補いながらもっと建設的な話ができると思います。
・会社の経営状況的にはこうだ
・現場の労働環境はこうだ
・現在と今後の工事の受注状況はこうだ
・建設資材の価格はこうだ
これに組合として、同業他社の労働組合からの情報や組合員の生活状況や賞与希望額を加味して交渉すべきだと思います。

【タブー視されるお金の話題】
 日本人はお金の話をあまりしません。
しかし知っていれば得する(知らない人は損する)ことが多くあります。
簡単なものでいえばふるさと納税などもそうですね。
これらは誰かに教えてもらうことではなく、自分で調べて自分で始めるものです。
しかし同じ会社の同じ組合員であれば、こんなお得な制度があればみんなでやってみんなで得したいですね。
組合は会社との交渉だけでなく、組合員に向けた情報共有活動も積極的に行ってほしいというのが私の考えです。
経理の人が講師となって給与明細の見方や税金に関する教育を新入社員にする、などあったら良かったと思います。
ふるさと納税iDeCo、それこそ男性社員への育児休業に関する勉強会をする機会があれば、もっと興味をもって勉強したり、より生活が豊かになるでしょう。
興味のある人を募って株式投資や不動産投資などの自分の経験談をプレゼンしたりしても面白いと思います。(最終的には自己責任ですが)
自分で調べなさいはある意味正しいです。
しかし、餅は餅屋のとおり、正しく専門家に教えてもらうと安心感があります。
現行制度も変わりゆく、その前に知らない制度がたくさんある中で、それを労働組合というコミュニティの中で教育したり共有することも組合活動として大事ではないでしょうか。