蕎麦屋さん

 今回は感銘を受けた蕎麦屋さんについて記します。
大阪に越してきて近所に蕎麦屋さんがありました。
それまでは香川に5年程住んでいましたから、蕎麦を食べる機会がなかったので嬉しかったです。
私一人で用事で出かけた日には帰りにそこで軽くお酒を飲みながら昼食をいただいています。

和食屋さんの雰囲気】
 蕎麦屋さんだけでなく割烹や寿司屋などの和食屋さんは格式高い独特の雰囲気があります。
周りのお客さんも紳士的な男性やおしとやかなマダムが多いような気がします。
割烹は一人で行ったことはないですが、お寿司がどうしても食べたいときなどは緊張しながら店を訪れます。
しかも何度か行ったことがあるお店でも毎回少し緊張してしまいます。
それを乗り越えてでも食べたい!と思わせてくれる美味しい料理とお酒があることは確かです。

【大阪はうどん県】
 大阪は蕎麦ではなくうどん屋さんが多いです。(うどん文化である香川県は通称うどん県と呼ばれますので、敢えて県で)

「うどん・そば」を掲げている店もありますが、ザ・蕎麦屋は少ない気がします。
近所には数件しかないようです。(近所と言っても電車で行く同市内レベルの距離)

【子連れお断り】
 そして老舗であったり格式が高い和食の店では子連れのお客さんをお断りしているところもあります。
それ自体はお店の自由ですし、子どもがはしゃぐことでお店のおごそかな雰囲気に水を差す恐れがあります。
しかしその蕎麦屋の大将は「ウチでは絶対に子連れのお客さんも受け入れる」と言っていたことに感銘を受けました。
それは子どもの頃から蕎麦に触れてもらうことで大阪での蕎麦屋の普及や文化の発展に繋がってほしいという熱い想いが伝わってきたからです。
寿司や蕎麦などの職人さんは何年も修行をして極めるというイメージがありますが、そこまで努力して料理を提供しているのに自分から間口を狭くすることはある意味勿体ない気もしますね。
そういう近い将来だけでなく、数十年先を見て物事を考えられる視点は単純にすごいと思いました。
私も子どもの時は回転ずしやうどん・そばの店しか行ったことがありませんでしたから、馴染みがない分なおさら緊張してしまうのかもしれません。
「子連れに優しくしろ」とか「多様性を受け入れなさい」とか何でもかんでも主張して求めることは反対ですが、今回は蕎麦屋の大将の素敵な心意気に触れて感心しました。
私は大将に育休取得中である話をしたことはありませんが、今度お店に迷惑がかかりにくい平日の昼過ぎに娘を連れていってあげようかなと思います。
すごい無口でまさに職人って感じの人ですから、粗相がないように気を付けて・・・。