NISAの制度改正で恒久化と投資枠の拡大がされますね。
最大年間360万円です。
現行の積立NISAで月33,000円積み立てていますが、つみたて投資枠の120万円でも私にはとても使いきれない枠です。
【投資しましょうの波】
私は最近の投資しましょうの波がどうも気持ち悪いです。
私自身は高配当株投資と積立NISAによるインデックス投資、そして不動産投資を生活に影響が出ない程度に行っています。
そして外部では月1万円の個人年金保険と子ども二人分の学資保険に入っています。
新NISAも制度的には使った方が得をする、使わないと損だということはわかります。
しかし何に投資するかを自分の責任で決めてリスクを背負うことに対して、インデックス投資なら大丈夫とか分散すれば大丈夫、そして投資しないと勿体ないという論調が多いことに違和感を持ち始めました。
【自分の力を過信しない】
それらを勧める人のサイトや書籍では、「学資保険に預けるならインデックス投資で年利4%の方が得だよ」などと言うわけです。
それは今までのデータからほぼ安全なものかもしれませんが、保険を解約してまで投資に回すなど私にはできません。
それは素人である自分の力を過信していないからです。
(ポンジスキームやカボチャの馬車のような怪しい投資話には乗らないだけの判断力はあると思っていますが)
保険会社の商品を買うのも、私が「消費者」の立場しか経験していないためだと思います。
消費者はモノを買い、相手が倒産しない限り大体のものは補償してもらえます。
しかし投資は完全な自己責任で、言わば守られない「事業者」です。
金融知識も乏しい個人事業者が制度枠を使おうと資金をほぼ全て投資に回して本当にいいのでしょうか。
収入に余裕がある人も、逆にそんな人は自分の手持ちキャッシュに足枷をはめてまで数十年投資に回して数百万、1千数百万の運用益を得る必要があるんでしょうか。
急に投資枠が改正され、FIREなどという言葉がはやり、みんな投資して豊かになろうという今の論調はちょっと気持ちが追い付かないです。
今の日本の企業は投資され資金が潤沢になっても、成長のために使うでしょうか。
先行き不安だからと、責任を取りたくないからと、立ち止まって経済が活性化することはないように思います。
誰しもが金融知識を十分にもっているわけではありません。
老後が不安だからとか、年金があてにならないからとか、その不安を利用し「一億総株主」を掲げて投資に走らせる流れもどうなんでしょうか。
私には不安な気持ちに蓋をしたまま走るよう急かされているみたいで、今はその波が落ち着くまでちょっと立ち止まり、自分の気持ちと向き合いながら静観したいと思っています。