最後までやりきる

 幼稚園に通う長女の運動会に行ってきました。
土曜日に予定通り開催されましたが、途中で雨に降られてしまい、最後の種目である
クラス対抗リレーを残して終了、日曜日に再び仕切り直しとなりました。
園長先生の判断だったそうですが、アナウンスされたときは保護者から驚きや落胆の声が漏れていました。
私も残りのリレー種目は中止、そのまま各教室で総括があると思っていましたのでとても驚きました。
なぜなら翌日の先生方やPTAの出勤要請、カメラマンの手配、周辺住民への説明、翌日から仕事や旅行などの先約で参加できない保護者らの不満等、マイナス面が大きすぎると思ったからです。
しかし、これは何を優先するかの話ですので、園長先生にとっては子どもたちに「最後までやり切ってほしい」ということが最優先だったんだろうなと思い、驚きましたがその考えを理解しました。
そして日曜日に1種目だけの運動会が開催されました。
子どもたちは元気いっぱいです。
リレーは各クラス20名以上がグラウンドを1周ずつ走りました。
途中でバトンを落とした子、ぶつかって転んだ子、負けて泣いちゃったアンカーの子。
そんな子どもたちを集まったみんなで最後まで拍手しながら応援しました。
子どもたちは最後までやりきったおかげで勝てて嬉しい気持ちや負けたり失敗して悔しい気持ちを味わうことができ、幼稚園最後の運動会も良い思い出になったと思います。
私は長女の満足そうな顔を見ることが出来て、園長先生の判断は凄かったなと感心しました。

 会社では残業時間の削減を目的とした業務の平準化によって、自分が既に出来る仕事や得意な仕事をこなすことが多くなりました。
また、失敗するリスクを避けて新しい事に挑戦する機会が減っているように感じます。
新しい事とは大げさなことでなく、何かあったらサポートするから一人でやってみて、というような次のステージに進むために出来るようにならなければいけないこと、積み上げなければいけないキャリアなどのことです。
「最後までやりきる」って今は結構貴重な経験だよなということ、「それを経験させられるのは信念を持った人次第だな」ということを家に帰って一人しみじみ感じた一日となりました。